下戸くんと飲もう

ときどき、 「さけちゃんは酒豪だから、恋人にするなら飲める人じゃないとイヤなんじゃない?」 というご意見をいただくことがありますが、まったくそんなことは気にしたことがありません。 また、 「あの人は酒豪だから、一緒に飲みに行くと無理矢理お酒を飲まされるんじゃ…」 などという誤解もしばしば受けますが、そんなことは絶対にしません。 わたしがこの世で最も許せないもの、それはアルハラ(アルコール・ハラスメント)です。 お酒を造る人へのリスペクトが全く感じられないし、お酒を飲めない人を苦しめてしまうし、お酒嫌いな人を増やすきっかけを作ってしまうし、何よりお酒そのものがもったいない。 本当の酒飲みは、アルコールの一滴は血の一滴、飲みたくない人に飲ませるなんてもったいないことをしてたまるか、と考えていると思いますが……。

利酒師にできること

「利酒師の資格を持っています」と言うと、相手はへ〜すごいね!と言ってくださることがほとんどです。 しかしよく考えてみると、利酒師って、いったいどんなことができる人なんでしょうか。 “利き酒”と聞くと、複数のお酒が入ったグラスを飲み比べながら、 「この味は…『獺祭 純米大吟醸50』!」 「これは…『黒牛 純米吟醸 無濾過生原酒』!」 など、銘柄やスペックを言い当てている様子を思い浮かべるかもしれません。 ところが、おそらく利酒師のほとんどはそんなことはしません(やればできる人もいるでしょうが)。 なぜなら、そんなことをしてもあまり意味がないから……。 利酒師は、飲食業に携わる人々のための資格であり、言うなれば“日本酒ソムリエ”。 つまり、お客さんに、日本酒と食事を楽しんでもらうためのサービスができる人のことです。 お客さんの前で、ソムリエが目をつぶって「これは……『栄光冨士』!」などと叫んでも、お客さんに「なんだこいつ」と思われてしまうだけです。 もちろん個人によって技能は異なりますが、わたしの考える「利酒師が(最低限)できること」は以下の4つ。